愛知民報

【09.01.25】インタビュー 愛知県労働組合総連合 羽根克明議長

労働組合の真価発揮の年に

 景気が後退したから企業が労働者をモノのように首を切る、住居もなくなり年を越せない―。昨年来の「派遣切り」「非正規切り」が深刻化しています。

 日本の労働者5400万人の3分の1、1700万人が非正規労働者です。厚生労働省の調査でも、1000万人が雇用保険に入っていません。「非正規切り」をやれば、職も衣食住も失い、路頭に迷うことになります。

 世界第2の経済大国の日本で起きている現実です。一握りの輸出大企業のもうけのために、外需依存の経済政策と労働者使い捨ての雇用政策を進めてきた自公政権の責任は重いと思います。

 09春闘の最重要課題は?使い捨て雇用?の仕組みを変えることです。労働者派遣法など労働法制の改正で、非正規雇用を改善させることです。

 国会では野党各党が製造業派遣の禁止で一致しつつあります。舛添要一厚労相も「個人的意見」といいつつも「製造業派遣は問題がある」と言わざるを得ない状況です。

 こういう時だからこそ、全労連、愛労連、地域労連が真価を発揮するときです。最近、愛労連の行動がマスコミに取り上げられるようになりました。愛労連の労働相談は急増し、去年は約1800件にのぼりました。まともな労働組合への期待は大きくなっています。

 1989年11月に結成した愛労連は今年20年の節目を迎えます。運動でも組織でも前進して輝くときです。

 今年は選挙の年です。国民と労働者のくらしを守るためには政治を変えることが最大の力です。衆議院選挙が必ずあります。名古屋市長選挙もあります。国政でも名古屋市政でも前進できる年にしたいと決意しています。