愛知民報

【08.09.28】海部東部 破たん合併また持ち出す 住民不在の極み

 海部郡東部4町(甚目寺町、美和町、大治町、七宝町)で、行政主導の合併の動きが出ています。2004年から翌年にかけて破たんした4町合併論―「4町合併」がくずれ、名古屋市に編入合併を申し入れて拒否された―の焼き直しです。きけ川みつお美和町議に聞きました。

議会の反対無視し行政暴走

 今年5月1日に4町の町長、副町長、総務部長の12人で「合併研究会」をつくり、七宝町長を会長として月2回のペースで会議が開かれています。

 議会に報告された内容は「合併ありき」のひどいもので、今年12月に法定合併協議会設置、来年9月合併協定書調印、2010年3月新市へ移行という筋書きまで書かれていました。

 今年7月には七宝町役場内に合併準備の事務局がつくられ、各町の広報8月号には合併研究会設置の記事が掲載されました。総務省の援助で合併啓発パンフレットが準備されています。

 大治町では議会が合併反対動議を可決したのに、町長は合併協議への参加を続行しようとしています。

 日本共産党は8月、「合併ありきではなく、住民にまず情報を」というビラを作成し、4町内に全戸配布しました。

 町民は合併した愛西市や稲沢市の例をよく見ています。「よかったという話を聞かない。どうして合併するのか」という声が日本共産党にも寄せられています。

 住民にも、議会にもまともに情報を伝えようとしない合併論議には反対です。

 4町合併の向こうには津島市を含めた海部地域全域の広域合併の構想が見えてきます。上からのごり押し、住民無視の大型合併の問題点を今後も告発していきます。