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【03.01.13】つくろう新しい県政 万博や空港で景気浮上しない 中小企業に活躍の場ぜひ

2003年1月13日 「しんぶん赤旗」

 愛知県知事選が十六日告示(二月二日投票)されます。日本共産党や革新県政の会は、「みんなで愛知を変えよう会」の池住よしのりさん(58)を支持し、勝利に全力をあげます。県政に託す県民の思いを追います。

働き盛りが相次ぎ命絶つ

 「会員さんが去年は八人も自殺しました。こんなことは三十年近く業者運動をしてきたが初めて。深刻な不況に追い打ちをかけるような小泉政治の結果ですよ」。愛知県商工団体連合会の鈴木孝昌事務局長齶鵯は、仲間を助けることができなかった悔しい思いも込めて語りました。

 同連合会は、中小零細業者でつくる民主商工会の上部団体。一昨年の会員自殺者は二人でしたが、病気が理由でした。しかし、昨年はがらっと様相が変わりました。みずから命を絶った人の年齢はいずれも働き盛りの四十代、五十代。理由の大半は借金返済の行き詰まりなど経営難でした。

 昨年九月の定例県議会。神田真秋知事は、二期目への出馬表明をしました。「グローバル化がますます進む二十一世紀、中部国際空港や国際博覧会(愛知万博)の成果を様々な分野で生かしながら、県民の皆様方とともに、愛知の発展をよりいっそう確かなものにしていきたい」「二〇〇五年以降を見据えた愛知づくりに向けまして、まず取り組んでいかなければならないのが、活気あふれる国際交流大都市圏づくりであります」。万博、空港を起爆剤にした鴃ポスト万博、空港論鴆ともいえる表明が続きました。

 鈴木さんはこれに疑問を投げかけます。

 「万博や空港やれば景気がよくなるのですか。それは新たな大型公共事業の始まりになるだけではないですか。中小企業には金は回ってきませんよ」

愛知だけが一路降下

 鈴木さんの手に表とグラフがありました。表では、多くの民主商工会の会員が対象になる製造加工や、小売・サービスなどの零細業者の数は、二〇〇一年が二十三万四百七十で、一九九一年から十年間で約二万七千減ですが、九九年から〇一年までの二年間では、いっきに約九千九百の減。グラフは、全国八大都府県で、同期間、他の都府県は事業所数減が緩やかに回復し、折れ線グラフがV字型なのに愛知だけが一路降下。愛知の中小零細企業の置かれているきびしい事態を浮き彫りにしています。

「地産地消」と地域循環型に

 「大量消費の時代は終わり、『地産地消』と、本当によい物が求められる時代。これができるのは地域の生産者や中小業者だし、その存在なしには地域の循環型経済だってできないんですよ。池住さんは地産地消費、循環型地域経済を促進するといっています。これですよ」

 鈴木さんは、中小業者が生き生きと活躍できるまちへの思いを、力を込めて語りました。

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