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【02.05.27】県は偏見解消に努力を ハンセン病元患者が要望

2002年5月29日 「しんぶん赤旗」

 

<写真>県関係部局に面会する太田さん(手前右)と支援者ら=27日、愛知県庁

 

 愛知県出身で熊本県の「菊地恵楓園」でくらす、ハンセン病元患者の太田国男さん(71)が27日、「いわれある偏見をなくしてほしい」と人権啓発の具体策を求め、愛知県の関係部局と面会しました。

 これはキリスト教の日本聖公会中部教区が、熊本地裁判決確定から1周年を機会に、太田さんとの面会などを求め21日、知事と県議会議長あてに出した要望書に県がこたえたもの。

 太田さんは、「(元患者の)肉親は周囲に、はばかって出て来れない。たった一人で、隠れて両親の墓参りをしても、“人権回復”にはならない。愛知県も、『(元患者を)受け入れる』という言葉だけでなく、元患者の肉親への説得や各地の療養所へ出向いて説明会を開くべきだ」と述べました。

 県側は、「県営住宅への優先(入居)制度を4月から開始し、希望者には、退所支援を検討している」と説明。また、昨年6月議会で知事が謝罪していること、県下の市町村及び県事務所職員への人権啓発の研修をしていることなどを文書とともに回答しました。

 太田さんは10歳の時に発病、群馬県草津の療養所を経て、19年前に、熊本県の「菊池恵楓園」へ。熊本県の原告団の1人となりました。日本聖公会の九州教区執事を務めています。


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