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【04.04.01】住民が選んだのは顔が見える行政
アンケートで55%「反対」1市4町合併破たん
一宮町・山田治町議の「合併ネット愛知」での発言から

4月1日「しんぶん赤旗」

発言する山田治一一宮町議 2月末に行われた愛知県の豊川市・宝飯郡4町(一宮町、小坂井町、音羽町、御津町)の合併の是非を問う住民意識調査(投票及びアンケート方式。20歳以上の全員が対象)では、一宮町では55・1%の人が「反対」の意思表示をし、同じく「反対」が69・3%だった御津町の結果と併せ、合併協議が破たんしました。押し付け合併反対を訴えた日本共産党の山田治一宮町議が、27日の合併ネット愛知の会議で行った発言を紹介します。

 

住民の目線

 町内をくまなく訴えましたが、最終盤にはあちこちで皆さん出てきて「(アンケート用紙の合併「反対」欄を示して)ここへ『〇』をつけるんだね」と話されるなど、反応がビンビンときました。

 第一の段階では、合併で町が良くなるのか、1市4町の比較もしながら徹底的に訴えました。保健師さんは人口比で豊川市の3.5倍。乳児検診にこなかったお宅には出かけていって全員のチェックをしています。そういう住民の目線でわかってもらうことにつとめました。

きめ細かさ

 二番目は、合併してこれまでのようにきめ細かいことができるのかということです。

 町の健康福祉センターにお風呂があり、60歳以上の人は皆無料です。一宮町という小さな町だからできたんですというお話をしました。それがだんだん広がり、常連の人が毎日100人ほどいるんですが、いまはゆったりと風呂に入っていられるが、合併で1市4町の人がどっときたらどうなるのだと、後で知ったんですが、そういうことが話されたそうです。お年寄りが圧倒的に「反対」に〇をつけた感じがします。

 たまたま雪が朝積もったんです。すると町の土木課の人たちが総動員で通学路に凍結防止剤をまくんです。こういうことが合併したらできるんだろうか、これが「顔の見える行政」だと訴えました。

財政は悪化

 最後は財政問題です。 町長は“いまはいいが合併しないとやっていけなくなる”と盛んに言いました。ところが議会で追及すると“合併して財政が楽になるとは一言もいっていません”という。

 わが町は、財政力指数0.7超、全国の市町村で428番目、堂々のAクラスです。こういう数字も出して、財政は合併する方がもっときびしくなると、合併協議会がつくった資料も使い反論しました。

 合併論議を通じて一番良かったのは、有権者が地方自治体の仕事とはなにかと考え、自分の町の良さを知る機会になったことです。住民が知恵を出す方向性は出てきていると強く感じました。合併問題はまだ予断を許しませんが、これからもがんばっていきたいと思います。

 

 

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