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正しい歴史語り継ごう 名古屋市東部革新懇 講演とつどい

 名古屋東部革新の会(名古屋東部革新懇)は10日、名古屋市千種区で「安倍改憲と教育のゆくえ」をテーマに講演と討論のつどいを開き、約100人が参加しました。

 九条の会世話人でドイツ文学翻訳家の池田香代子氏が「道徳教科書と歴史の捏造~杉原千畝の場合」と題して講演。池田氏は、外務省の指示に反してユダヤ人難民に日本通過ビザを発給し多くの命を救った杉原氏について、「杉原氏の業績が世界中から評価されるにつれ、「外務省は訓令違反による懲戒解雇でなく依願退職だ。日本会議は『杉原個人の判断でなく五族協和という国策でやった』など歴史を歪曲、ねつ造している」と強調。世界各国で全体主義や排外主義的な動きが広がっていることに懸念を示し、「安倍9条改憲阻止、平和憲法を守るため、正しい歴史を語りつぐことが大切。悲惨な戦争の歴史から生れた憲法を教育の現場で伝えることが重要」と述べました。

 特別報告で名古屋市の小学校常勤講師は、今年度から小学校で正式教科になった「道徳」の内容、非正規教員の増加や長時間勤務など現場の実態を報告し、「教員の処遇改善を行わず、道徳押しつけが教育現場に戸惑いと混乱が起こっている」と語りました。

 討論で「来年度から教科化が始まる中学校『道徳』教科書の展示会に行ってきた。多くの出版社が『愛国心』を意識した内容だった」、「教科化は子どもの内心を評価するもの。『道徳』は必要ない」、「国の方針に従順な国民をつくる安倍首相の狙いが明確なもの。行きつく先は戦前の教育勅語」と活発に話されました。

 参加者から「改憲ストップへ3000万人署名を広げる」、「安倍政治を変えるため革新懇が先頭にたって、共同と運動を広げていこう」などの感想文が寄せられました。

(11月16日 しんぶん赤旗)