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療育センターの充実を 障害児の父母らアピール

パプリカの歌やダンスで障害児の支援センター充実を訴える父母ら=26日、名古屋市中区

 名古屋市の障害児通園施設の父母、障害者団体でつくる「地域療育センターの早期建設を実現する会」は26日、名古屋市中区の金山駅南口広場で児童発達センターの充実や老朽化した施設の改善を求めるアピール行動をおこないました。親子や施設職員ら100人以上が参加しました。

 名古屋市内には就学前の障害児を支援する児童発達支援センターが10カ所あり、そのうち障害の重い子の障害治療・リハビリなどをおこなう地域療育センターは5カ所しかありません。

 「医師、訓練士の増員を」、「民間移管をやめて」と書いたボードを掲げ、参加者全員で「パプリカ」の歌やダンスを交えて訴えました。

 父母らがリレートークし、「市は直営の北部地域療育センターの民営化を発表した。民営化で職員が変われば、障害児には精神的負担や不安が増大する。公立で続けてほしい」、「発達センターあつたは園舎が老朽化し雨漏り漏電がおきている。早急に改築を」、「東部地域療育センター卒園後は、近くに肢体不自由児の特別支援学校がなく、区外や市外の学校に行かなければならない。長時間通学に子どもが耐えらず、転居や転職を検討している親もいる。名古屋東部地域に特別支援学校を開校してほしい」と切実に訴えました。

 会場では、11月市議会に提出する請願署名に取り組みました。1時間足らずで50人近くの署名が集まりました。

 署名した女性(57)は「未就学障害児が通う施設が劣悪だと初めて知りました。名古屋城木造天守閣や駅前開発に税金を使うのをやめて、障害児福祉に回すべきだ」と話しました。

(10月29日 しんぶん赤旗)