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戦争体験語り平和誓う 愛知の年金者組合女性部

 
 あいち年金者組合女性部は24日、名古屋市北区の市総合福祉会館で「平和を語るつどい」を開き、組合員ら100人以上が参加しました。会場には血に染まった日章旗や軍服、陶器製湯たんぽなどの戦争遺品が展示され、参加者は熱心に見入っていました。

 女性部は毎年夏に「つどい」を開き、24回目。今年のテーマは「平和憲法 世界の宝に」です。三宅裕一郎三重短期大学教授が「参院選後の改憲論がもつ意味と憲法9条の意義」を講演。自民党改憲草案の緊急事態条項の危険性と改憲の狙いについて詳細に報告し、「改憲ストップへ学習を強め、保守層も取り込んだ運動を広げよう」と訴えました。

 組合員6人が戦争体験を報告しました。
 静岡県で浜松空襲を体験した女性(82)は「英語の授業は敵国語との理由で廃止。終戦前の2年間は授業がほとんど行われず勤労奉仕。浜松空襲では友人が亡くなった」と語り、「政争を知らない若い世代に戦争の悲惨さを伝えるのが生き残ったものの責任」と強調しました。
 名古屋市南区の女性(79)は「親と離れ田舎の寺に学童疎開した。淋しくて泣いてばかり。授業がなく、食糧不足で空腹に耐えながら燃料の薪運びをしていた」。元高校教師の男性(79)は「名古屋空襲で防空壕に爆弾が直撃し、祖母と母が死亡。私の上に2人が覆いかぶさり私は九死に一生をえた。こんな体験は自分だけでいい」と話しました。

 元教員の女性(72)は「安倍政権の『戦争する国づくり』と連動して、学校へ自衛隊の入隊勧誘や職場体験が強まっている。このような動きを止めるため教員や父母、地域が連携して運動したい」と感想を寄せました。
(8月27日 しんぶん赤旗)