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F35整備拠点化 空港周辺の自治体「不安」

 
 日本共産党の本村伸子衆院議員は4日、三菱重工小牧南工場(愛知県豊山町)がF35戦闘機の整備拠点になる問題で、愛知県と名古屋市、豊山町、小牧市、春日井市を訪れ、自治体職員と懇談しました。すやま初美参院選挙予定候補、わしの恵子、下奥奈歩の両県議、関係自治体の議員らが同行しました。

 本村議員は、防衛省は導入するF35戦闘機を42機のうち38機は小牧南工場で組み立てられ、米政府がF35のアジア太平洋の整備拠点を日本に置くことを決め、整備を南工場が担うことを指摘、「防衛省や三菱重工から説明を聞いたのはいつか」と質問。県の航空対策課の職員は「2014年12月18日に防衛施設局職員、三菱重工社員が来て説明した」「関係自治体へは同日中にファックスで知らせた」と回答しました。
 参加者から「アジア太平洋地域整備拠点になると米軍など外国のF35戦闘が頻繁に来ることになる。こんな大事な問題をファックス1枚だけで伝えるのは、問題軽視だ」と抗議の声があがりました。
 名古屋市など3市1町は「県からはファックスが来ただけ。住民の不安を解消するのが自治体の使命。早く詳しい情報がほしい。共産党も協力してほしい」と話しました。
本村議員やわしの、下奥両県議は「国会や県議会で問いただし、知った情報は早く伝える」と答えました。
 さらに名古屋市では「県営名古屋空港の滑走路を利用する航空自衛隊小牧基地や米軍の航空機による部品落下など事故が発生し、昨年は事故が3回、小牧基地に申し入れた」。春日井市では「空中輸送機などの騒音被害に苦しんでいる。F35戦闘機は輸送機以上の爆音。騒音被害が増大する」など各自治体から不安の声が出されました。

 春日井市との懇談中、航空自衛隊入間基地から那覇空港に向かったC130H輸送機が油圧系統の作動油漏れのため県営名古屋空港に緊急着陸したと連絡が入りました。春日井市の担当者は「すぐにも抗議したい。小牧基地は輸送と教育訓練の基地だ」と話しました。
 春日井市飛行場周辺対策市民協議会も「県営名古屋空港においては定期的業務以外の他基地所属の自衛隊機や米軍機の利用がないようにされたい」と毎年、防衛大臣あてに要望書を出しています。同趣旨の要請は春日井市、小牧市、豊山町の連名で出されたこともあります。
 本村議員は「愛知県が戦闘機整備など海外への出撃拠点にならないよう全力をあげる」と話しました。
(2月6日 しんぶん赤旗)