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環境壊す開発ノー リニアなど知事に見直し訴え

 
 愛知県内の約50の公害患者や環境団体などでつくる「健康と環境を守れ!愛知の住民いっせい行動実行委員会は7月30日、大村秀章県知事と話し合い、環境破壊の大型開発の見直しを求めました。日本共産党の、わしの恵子、下奥奈歩の両県議が同席しました。

 「いっせい行動」は1977年から毎年、市民団体が直接、知事に公害・環境問題で要請しているもの。

 今回のテーマはリニア中央新幹線、設楽(したら)ダム、西尾市一色町の産業廃棄物処分場計画など環境を破壊する大型開発の見直し、公害記念館(仮称)建設など公害の教訓を行政に生かす―の2項目です。

 野呂汎(ひろし)会長(弁護士)が「リニア新幹線など県民が健康や環境悪化に不安を抱いている。県民の安全や健康を守るよう努力してほしい」と要請しました。

 大村知事はリニア新幹線について「県として地盤沈下や地下水の影響など住民の不安に対しJRに住民説明会など適切な対応をするよう求めた」と答えました。参加者は「住民説明会は一方的にJRの見解を述べるだけ。県・住民・JR三者の話し合いの場を設けてほしい」と訴え、知事は「JRに伝える」述べました。

 産業廃棄物処分場計画については、知事が「業者から正式に建設申請が提出されていない。まずは地元の意志が大切」と回答。一色町の住民は「何年も前から業者が用地買収をしているのに、地元には何の説明もない。県は『地元の動向を見守る』の姿勢でいいのか」と迫り、処分場を許可しない要求。知事は「地元漁協などの反対は承知している。地元の意向を尊重するのは当然」と述べました。

 知事との話し合いの後、各団体がと部局に15項目の要請をしました。

(8月1日)