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”国保料引き下げを” 請願署名スタート集会

 

 「名古屋市の国保と高齢者医療をよくする市民の会」は22日、名古屋市に国民健康保険料の引き下げ、減免制度の拡充などを求める請願署名のスタート集会を熱田区内で開きました。11月市議会に向け10万人を目標にしています。

 名古屋市の国保料は、2005年度には政令市中13番目だったのが昨年度は6番目の高さになり、昨年度の滞納世帯は4万932世帯にのぼっています。
国保滞納者から保険証を取り上げ、資格証明書を4347件発行。市外の2.6倍を超えています。
 同会は2008年結成され、毎年請願署名に取り組んでいます。

 今年の請願項目は?国保料の大幅引下げ?国保料の減免制度の拡充、該当する全世帯の減免?国保の資格証明書・短期保健証の発行、生活実態を無視した差し押さえの中止?74歳から74歳までの医療費自己負担を市独自の助成で1割負担継続の4項目です。

 主催者あいさつした森谷光夫・県社会保障推進協議会議長は「国は国庫負担を大幅削減し、市も一般会計からの独自繰り入れを減らし続けている。減免制度の充実、一般会計からの大幅繰り入れなど署名運動を成功させよう」と訴えました。
 
愛知保険医協会の日下紀生事務局次長は「昨年度、国保料の算定方式変更に伴う負担増を減らすため、市独自の減免制度を実施したが、申請しないと減免されないため、該当世帯の2割にとどまっている。自動的に減免する制度に改めるべきだ」と述べました。

 日本共産党の山口きよあき市議は、河村たかし市長は公約違反を批判しました。2009年市長選で「国が70歳からの医療費自己負担を1割から2割へ引き上げたら市独自の助成で1割を堅持する」と公約し、今年度から国が2割負担にしたのに「議会では『本当に2割になるとは思わなかった』と無責任な答弁をした。公約を守れの声を広げよう」と強調しました。

 病院のケースワーカーは、「救急車で搬送されてきた患者が長期滞納で資格証明書だった。医療費が全額負担になるので3割負担でよい短期保険証の発行を区役所と交渉した。当初は滞納分の支払いを求められたが交渉の結果、短期保険証が発行された。人の命に関わる資格証明書の発行はやめてほしい」と発言しました。
                                  (2014.7.24付)