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共産党と住民の5年越しの運動で東区砂田橋に横断歩道を実現

 

 名古屋市東区で事故が多発していた砂田橋交差点の一部に横断歩道が実現しました。住民と日本共産党の5年越しの運動が行政を動かしたものです。
 
 砂田橋交差点は、東西南北に歩道橋が設置され、その下に自転車専用の横断路がありました。歩行者が自転車専用路を通行するなど危険な状態でした。
 
 運動の始まりは、党名古屋市議団が2008年1月に実施した市民アンケートです。「砂田橋交差点は大変危険」「お年寄りや障害者、ベビーカーは歩道橋を渡れない」の声が多数寄せられました。

 住民の声を聞いた地元党員が、東区選出の他党派の市議に「横断歩道が設置できないか」相談に行きました。ところが「歩道橋があるので無理。実現不可能」との返事でした。

 同年4月に同交差点で人身事故が発生しました。党砂田橋支部は東警察署と東区役所へ行き、横断歩道と歩行者用信号の設置を申し入れました。警察署や区役所は「歩道橋の下に横断歩道はできない。歩行者は歩道橋の利用を」と繰り返すばかりでした。

 党支部は、支部会議で「安全・安心の街づくりを願う住民のため、あきらめないで運動しよう」と論議。砂田橋交差点の改善のためのアンケートビラを作成し全戸配布。横断歩道の実現を求める署名運動もおこない短期間に700人から署名が寄せられました・。

 署名運動が進むと、町内会役員の中に「横断歩道は必要」の声が広がり、他党派の議員も警察に要望するなど運動が広がりました。党支部は、愛知県警や東土木事務所にも何度も安全対策の実施を求めました。

 住民運動の広がりの中で「歩道橋の下に横断歩道はできない」と主張していた行政も態度を変え、2010年5月、東土木事務所から「警察と土木事務所で話し合い砂田橋交差点に横断歩道をつくることに決定した。来年度に予算要求をする」と回答がありました。でも予算がなかなかつかず、岡田ゆき子市議(北区選出)の協力を得て住民説明会を開催。出席した東土木事務所長に実現を強く求めました。

 こうした運動を通じて13年7月、日本共産党矢田・砂田橋後援会が開いた説明会で東土木事務所の担当者が「工事を2014年3月から始める。横断歩道は3月に設置し歩行者の通行はできるようにする。ガードレールなどの交差点周辺整備も含め5月末には完成予定」と説明しました。

 今年3月上旬には、自転車専用路が拡幅改修され、横断歩道と歩道用信号も付けられました。

 完成した横断歩道を利用していた女性(62)は「足が悪く歩道橋が使えないので遠くの横断歩道を利用していました。私も署名に協力しました。横断歩道ができてよかった」と話しました。自転車で通行していた男子中学生は「以前は狭い自転車専用路を歩行者が歩いていて、自転車と接触したりして危なかった。信号も自転車用なので短く、お年寄りが走っていた。これで自転車の僕らも安心」と言いました。

 ただし、横断歩道の設置はコの字型で、西側部分は設置されていません。党支部は、西側への設置とともに、
左折車と歩行者の接触を避けるスクランブル信号などの対策も申し入れています。

 党支部の服部茂子支部長は「町内会役員も含め多くの住民が署名に協力してくれました。党が始めた運動が地域全体の運動になり、実ったのは嬉しい。さらに安全な交差点へ運動したい」と語っています。