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「秘密保全法に反対する愛知の会」事務局長・浜島将周弁護士語る

 

 国民の目・耳・口をふさぐ秘密保護法案の審議が国会で始まり、政府は会期内(12月6日)の成立を狙っています。廃案に向け、連日活動している「秘密保全法に反対する愛知の会」事務局長の浜島将周弁護士に聞きました。
    
 安倍政権は、秘密保護法案の危険性が国民や国会議員に広がる前に成立を図ろうとしているようですが、今急速に反対世論が高まっています。
 
 私たち「秘密保全法に反対する愛知の会」は昨年4月、弁護士や学者、報道・出版労働者など幅広い人たちが集まって結成しました。当時はまだ危険性が十分知らされてなく、街頭宣伝や学習会を繰り返し、危険性を訴えてきました。1カ月前の世論調査では賛成が反対を上回っていましたが、最近は逆転しました。なんとしても廃案に追い込みたい。
 
 法案は、軍事・外交・原発などの情報を「特定秘密」とし、情報に近づくことを「処罰」で脅して、国民の目から隠すことを狙っています。政府が勝手に「秘密」を指定できるので、国民は何が秘密なのか、秘密保全法のどの項目に触れたのかを知らされないまま、逮捕・起訴される恐れがあります。
 
 国会の国政調査権も制限し、情報を漏らせば国会議員さえ処罰されます。ところが、9月に弁護士会が国会議員に要請したときは、あまり関心を持っていないようでした。国権の最高機関である国会を下に置いて監視し、議論する機会さえ奪おうとするもので、絶対許してはならないものです。こんな特権を政府に与えたら「盗人に追い銭」です。私たちは愛知選出の国会議員に断固反対するよう要請します。
 
 裁判が戦前の「軍機保護法」下に逆戻りする心配もあります。弁護士の主な職務である、被疑者の逮捕から判決確定までの調査や書面作成なども封じられるかもしれません。逮捕状も「国家機密に触れたため」としか書かれない可能性があり、本人にも弁護士にも理由が明かされないまま判決を迎えてしまうことになりかねません。裁判官が法廷で起訴状の朗読もできなくなれば、裁判自体がその体をなさなくなります。
 
 政府が秘密保護法の成立を急ぐ背景には、米国と秘密を共有し、米軍と一緒に戦争できる国にしたいとの思惑があります。しかし、米国は欧州各国首脳らへの盗聴事件が暴露され、非難や抗議が相次ぎ国際的な信頼は失墜しています。「米国優先」「戦前回帰」へと暴走する安倍首相にとって法案成立は長年の夢であり、ごく自然な行為かもしれませんが、国民にとっては大変な不幸です。
 
 秘密が「紙」だった戦前と違い、ネット上で膨大な情報が国境を越えて飛び交う今、秘密に触れた人すべてを取り締まるのは不可能です。処罰をちらつかせて市民運動を萎縮させたいのでしょうが、民主的国家に大切なことは秘密の保全ではなく、情報の公開です。廃案へ、いっそう運動を強めていきます。