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放射線測定・公表を 愛知県に共産党が要請

 

 日本共産党愛知県委員会は10月5日、卸売市場の食品や学校などで放射線量を測定するよう大村秀章知事に申し入れました。八田ひろ子元参院議員、本村伸子県常任委員、板倉正文県政対策委員が出席しました。環境部や健康福祉部、教育委員会など7部局の担当者が応対しました。
 要請内容は、▽農林水産物を扱うすべての卸売市場と教育施設、保育所、公園などで放射線量を測定する▽専門家を含む第三者機関で、測定結果を科学的に評価し、速やかに公表する▽放射線測定器を抜本的に増やし、すべての保健所・支所に配置する▽被災地の廃棄物の受け入れは、少なくとも、放射線量を詳細に測定・公表し、住民合意を得る▽検査に必要な職員を増員する▽費用は東京電力と国に求める―などです。
 八田氏らは「原発事故による放射線の影響に対し、小さい子どもをもつ親をはじめたくさんの県民から不安の声が寄せられています。国の検査体制が不十分なもとで、県民のいのちと健康を守るために、県独自に検査体制を強化してほしい」と要請しました。
 生活衛生課の遠藤潔課長補佐は、原発事故以来、県内で流通している牛肉のうち220個体が放射性物質に汚染された疑いがあり、そのうち�p個体を検査したところ2個体が国の暫定基準値を上回り、残りの187個体は検査できていないことを明らかにしました。
 一方、放射性セシウムなどの濃度を精密に測る「ゲルマニウム半導体検出器」の配置について、担当者は「購入費用は国が負担するものの、用途が限定されている。6月定例県議会で県単独予算で食品専用器を1台購入することが決まったが、入荷は年内いっぱいかかる見通しです」と述べました。
 また、大気中の放射線量を測定するモニタリングポストを既存の1台から5台に増設し、持ち運び可能な測定器「GMサーベイメータ」も増やす方針だと説明。担当者は、「『サーベイメータ』は市町村から要望があれば、可能な限り貸し出したい」と述べました。
 本村氏は「政府交渉を通じ、県や市町村への支援を含めた検査体制の抜本的強化を申し入れていきたい」と話しました。(10月7日)

「食品や学校などの放射線量測定の実施、災害廃棄物受け入れに関する申し入れ」へリンク
bt_20111011154836.pdf