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国がめざす新保育制度に反対するクリスマスアピール

国は保育に責任を

 

 国が2013年度から導入をめざす新保育制度「子ども・子育て新システム」に反対するクリスマスアピールが12月18日、名古屋市中区の白川公園で行われました。愛知県内の公立・私立保育園の父母会や労働組合などの実行委員会がとりくみ、2000人を超える子ども、父母、保育士らが参加しました。
 オープニングでは、サンタクロースに扮した300人の子どもと父母が、クリスマスソングと「世界中の子どもたちが」を大合唱しました。
 実行委員長の吉田正子さん(あいち子育て親の会会長)が「新システムでは、儲けのために待機児を保育園に詰め込み、行き届いた保育ができなくなる。国と自治体は、子どもたちの育ちに責任を持ってほしい」と訴え。各分野の代表がリレー発言しました。
 認可保育所に子どもをあずける川口創さん(弁護士)は、新システムの問題点を▽応益負担で低所得者が保育園から排除される▽企業参入で、儲けのために人件費などが削られ保育が不安定になる▽行政が子どもに責任を負わなくなる―などと指摘。「この制度を許すと保育は完全に破壊される。私たちの熱い思いを国会に届けて阻止し、保育をさらに豊かにしよう」と呼びかけました。
 かわらまち夜間保育園(名古屋市中区)の保育士・矢野佑佳さんは「新システムでは保育の質よりも利益追求が求められ、保育所が託児所になる。子どもをモノのように扱うのは許せない」と訴えました。
 「私たちの願いはただひとつ。すべての子どもたちが愛され健やかに育てられ、幸せになること。新システムには、絶対に反対です」のクリスマスアピールを採択したあと、子どもたちを先頭に繁華街までパレードしました。(2010年12月21日)