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第45回総選挙の結果について

第四十五回総選挙の結果について
二〇〇九年九月一日 日本共産党愛知県常任委員会

一、8月30日投票の第45回総選挙で、自公政権の退場を求める国民の厳しい審判が下され、自民、公明が歴史的大敗をしました。愛知県でも自民党は比例票を前回から442,523票後退させ、小選挙区で全敗、公明党も比例票を前回から12,682票減らし、比例東海ブロックで一議席減らし二議席となりました。日本共産党はどんな問題でも自公政権と真正面から対決をつらぬき、今度の選挙では、「自公政権を退場させよう」と訴え続けてきました。国民が下した今回の選挙の結果は、「国民が主人公」の新しい日本に向かううえで、歴史の一ページがめくられたものであり、大きな前向きの一歩として歓迎するものです。

一、日本共産党は、比例代表選挙では、東海ブロックで486,938票(得票率5・8%)、愛知県で250,890票(得票率6・33%)を獲得し、佐々木憲昭さんの貴重な一議席を守りました。日本共産党の愛知県での比例票は、四年前の前回総選挙の比例票に対し、得票率は微減(6・75%から6・33%)でしたが、得票は2190票上回りました。直近の国政選挙である二〇〇七年の参院選の比例票に対しても、30,152票上回りました。しかし、目標とした東海ブロック二議席以上に届かなかったことは大変残念です。
今回の選挙は、長年の自民党政治への批判の高まりの中で、「自公政権ノー」の大きな流れが生まれました。この流れは日本の政治を前に動かす流れでした。同時にこの流れが、「二大政党」の「政権交代」という大キャンペーンのもとで、民主党への支持の大きな流れをつくりました。この流れは、前々回の総選挙の郵政選挙における「突風」以上のものであり、日本共産党の前進をはばむ大きな?圧力”となりましたが、この中で、現有一議席を守り、得票を前進させたことは、党として踏みとどまったものであり、善戦・健闘といえるものです。
わが党の前進を期待された県民のみなさん、猛暑の中、党の前進のために、昼夜をわかたず、ご奮闘いただいた「しんぶん赤旗」読者、後援会員、党員のみなさんに心からの敬意とお礼を申し上げます。

一、今回の総選挙で、日本共産党は、東京都議選の結果を踏まえた、七月十六日の幹部会声明「自公政権を退場に追い込む決定的な?審判”をくだし、新しい日本の進路の?選択”にふみだす選挙に」の方針にもとづいて政策論戦を展開し、自公政権に退場を求める決定的審判を下し、「国民が主人公」の新しい日本をめざして、国民のくらしと権利を守る「ルールある経済社会」の構築と憲法九条を生かした「自主・自立の平和外交」への転換という二つの改革を訴えてきました。さらに、新しい政権のもとで、「建設的野党」として、「財界中心」「日米軍事同盟中心」というゆがみを正すとともに、「よいものには協力する、悪いものにはきっぱり反対し、問題点はただす」という立場で現実政治を動かすことを訴えました。
対話と支持拡大に取り組んだ党員や読者、後援会員からは、「対話になる」「支持が広がる」と論戦によって支持が広がる実感がよせられ、街頭での宣伝でも国民からのあたたかく積極的な反応が寄せられました。党の訴えは、届いたところでは大きく広がり、高校授業料無償化や給付制の奨学金など選挙戦の中でも日本共産党が「建設的野党」としての仕事を現実にはじめていることが、国民の注目と共感を広げました。
 党は、五中総で明らかにした、前回参院選の教訓に学んで、中央委員会総会決定をはじめ時々の中央決定の徹底に努力し、雇用対策、社会保障の問題、農業問題など国民の切実な要求実現の活動、「綱領を語り、日本の前途を語り合う大運動」に取り組み、選挙戦での日本共産党の支持を広げるうえで大きな力を発揮しました。また、選挙の担い手を広げる党建設にも系統的に取り組み、党員拡大で前進を切り開き、読者拡大でも東部地区、尾東地区は前回衆院選の赤旗日曜版読者数を回復して選挙を迎えました。対話・支持拡大でも遅れたとはいえ、得票目標の二倍、さらに支持拡大目標を投票日までにやりあげました。こうした宣伝戦、組織戦での奮闘が、現有議席を守る大きな力となりました。
しかし、民主党へ大きな流れがつくられる中で、党の前進を切り開くためには、選挙の担い手を増やし、宣伝戦、組織戦でのいっそうの飛躍が必要でした。今回の総選挙は、有権者の関心が高く、投票率が大幅に上昇しましたが、同時に、有権者は「民主党の大幅議席増」というマスコミの予想に不安を感じ、最後まで投票の選択先に迷っている状況がありました。それだけに、最後の最後まで、多くの有権者に、「二票論」や「建設的野党」としてのわが党の値打ちを語り、「比例は日本共産党に」との訴えを届けつくす活動とその担い手を広げる取り組みが重要でした。今回の総選挙で前進にふさわしい規模の取り組みをつくれなかったことを反省し、質量ともに強大な党をつくりあげるために全力をあげるものです。

一、選挙の結果についての総括は、党内外の意見を十分組み尽くして、次の中央委員会で行われます。選挙の結果から深く教訓を引き出し、来年の参議院選挙、再来年のいっせい地方選挙で党の前進をかちとるために生かすようにしていきます。
新しい政治情勢のもとで、日本共産党の果たすべき国民的役割はますます大きくなっています。新しい国会で「建設的野党」としての、「よいことには協力、悪いことには反対。問題点はただす」という立場で、労働者派遣法の抜本改正、子どもと高齢者の医療費の無料化など選挙中に訴えた公約の実現に奮闘するとともに、「財界中心」「日米軍事同盟中心」の自民党政治のゆがみを大本からただし、「国民が主人公」の日本をつくるために全力をつくす決意です。